2/8(金)二胡レッスン備忘録

今日の課題曲

*荒城の月

*少年時代

 

 

ポイント

 

「荒城の月」

*内弦の第3指(A)の薬指をぴったり抑えて、弓もしっかり弾くことで、音をぶらさず綺麗に出す!

 

「少年時代」

*16分音符は全て8分音符として弾く。

*全体的に真っ直ぐな音色で。

 


 

不思議な音の一体感

 

今回は4/25に参加する演奏会での楽曲「少年時代」を初見で弾きました。

その時にすっっごく不思議な感覚になったんですよ!!

 

まず先生がお手本を弾いて、その後ゆっくりペースで2人一緒に弾いていったんですが。

 

その時に音のピッチ(音程)がぴたっ!と重なると、二胡が二台あるという感覚じゃなくなるんです!!

これがなんとも不思議で。

 

 

二胡は弦楽器で、それぞれチューナーを見つつ調律をして演奏します。

基本は同じ高さでないといけないっちゃいけないのですが、毎回手作業で各自が設定するものですし、多少の個体差もあります。

 

それにそもそも二台で弾いているので、単純に考えれば「二台分の二胡の音」が聞こえる、という感覚になるはずです。

それは他の楽器でもそうだと思います。

【同じ種類の複数の楽器が、ユニゾンで同じ旋律を弾いている】という音なはずなんです。

 

でも、2人の音が数ヘルツの狂いもなくぴたっ!と重なった時、まるで一台だけの二胡が音を鳴らしているような感覚になるんです!!

 

 

「あれ?私の二胡鳴ってない?( ̄д ̄)」

みたいな錯覚に陥るんですよ!!

 

 

で、逆にほんの少しでも音程がずれたり、音を出し始めたり止めたりするタイミングがほんのコンマ何秒か、1秒以下であっても、ずれた瞬間に

「あ!(・Д・)」

と気付いて我に帰り、二台で弾いていることを思い出す、みたいな感じでした。

 

このぴったり一つになっている感覚が、不思議であると同時にすご〜く心地良いんですよ〜〜!!!

 

音を介して自分と他者、【自分という内側】と【外の世界】とが一つに繋がっている感覚というか、

自分が【個という一つ】ではなく、【全体という一つ】になっているような、

そんな感覚です。

 

 

 

でもこれってどこかでも感じたような…?

 

 

KYOMEI PROJECTでみんなとヒビキアワセという声を出し合うワークをした時や、

本番で伴奏の方とある一点に向かって目を合わせて声と楽器とを揃えていく瞬間、

昨年のトークライブで女声と男声で「to U」をハモり、お客さんともエネルギー循環を感じた時、

そして先日のレコーディングで、初めて自分の声を主旋律とハモリ2人、合計3人分でハモった時も

同じような、「世界に自分が溶けていく」ような感覚になったんです!!

 

 

この時は違うメロディーを重ねることで生まれるハーモニーや倍音を楽しむ音楽でしたが、今回は同じ音(ユニゾン)でもその一体感が味わえるということがわかりました。

同じ音だからこそさらに不思議な感覚でもあったのかもしれません。

 

 

そして、私は、…というか人類は、根源的に【誰かや何かと繋がりたい】と感じているし、それができた時にこの世に生きている喜びを感じるのだと思います。

 

そのためのツールとして、声や音を使い、聴覚や触覚でその振動を全身で吸収して感じ取っているんだと思うのです。

 

 

二胡の声考察~二胡とピアノと人の声~

 

そういえばもう一つ感じたことがありまして。

 

鳴らしている音はぴったり同じたった一音なのですが、その時にぶわ〜〜んと何とも言えない空気の振動のような、音の様な音でないような音(言葉の表現がなんのこっちゃですね…)も感じたんです。

おそらく倍音だと思いますが。

 

きっと基音が二胡二台でより強く響く分、お互いの倍音も合致する音が増えて、より強く鳴るんだろうと思います。

 

 

ところで、二胡の音色は女性の声に例えられることが多いです。

 

実は以前それが何故なのか気になって、チューナーを使ってその理由を検証してみたことがあるんですよ。

 

そのために使った比較用の音がこちらの3つ。

*ピアノを全音符で鳴らした音(この時はキーボード)

*ビブラートを使わずに真っ直ぐ出した自分の声

*ビブラートを遣わずに真っ直ぐ弾いた二胡の音

 

これを同じキーで出してみました。

 

ピアノ

ピアノは電子楽器だったこともあって、割とぴたっとした直線の波形で、倍音もあるにはありますが、そこまで多くはありませんでした。

波形も最初のアタックの音が一番強く、後は自然に任せてだんだん弱く、細くなります。

 

人の声

続いて自分の声。

一定の高さを出すので、波形は帯のような同じ厚み。

倍音も一定量鳴り続けます。

が、ピアノとは違って、波形の帯の切れ端は細かなギザギザというか、切りっぱなしの糸が少しほどけたような感じで、電子ピアノのようなぴたっとした直線ではありません。

 

二胡

続いて二胡をノンビブラートで、同じ音量でのばします。

 

…なんと!

自分の声の波形とそっくりだったんです!!!

 

弓で弾くので音圧は一定に保てる為、波形の帯の厚みも同じ。

倍音も一定量鳴る。

かつ波形の帯の縁は、電子ピアノのような直線ではなく、ぼわぼわと細かなゆらぎが。

だから人の声に似ていると言われるのか!!!と自分的大発見だったのでした。

 

 

ではなぜ二胡と人の声の波形が似ているのか?を【音の鳴る仕組み】と【音程】という視点で考えてみましょう。

 

ピアノ

生ピアノの場合、あの大きなボディの中にたくさんの弦が張り巡らされ、鍵盤をたたくことでハンマーが弦をたたき、音が鳴る【打弦楽器】です。

そのため、一度アタックした後は、次のアタックが無い限りは自然に音は弱くなっていくだけなのです。

太鼓やマリンバなどの打楽器と同じですね。

 

つまり一音を鳴らすということにおいては、自然に任せてだんだん弱くなることは出来ても、一度アタックした音をだんだん強くしたり、一音で強弱を繰り返したりするように操作する術はありません。

なのでワンフレーズとして複数の音を奏でる中での強弱表現や、トリルのように細かく同じ音を何度もアタックすることで上げたり下げたりの表現をしたりすることでボリュームの差を出します。

 

また音程について言えば、鍵盤によって音程を区切っているため、ドならド、レならレ、と単一の音を毎回確実に出していく楽器です。

 

 

二胡

一方二胡は、弦を弓でこすって音を出す【擦弦楽器】

こすり続ける限りその一音は新たに鳴り続け、一音の中でボリュームを上げたり下げたりが自由にできます。

ピアノと同じ弦を使う楽器でも、たたくのかこするのか、その鳴らし方が変わることで波形に差ができるのです。

 

さらに音程も、ピアノの様な鍵盤はなく、左手の指が弦を抑える位置の違いによって音程の違いが生まれます。

もっと厳密にいえば、同じ弦の位置に触れていても、抑える指の向き、抑える強さによって微妙に数ヘルツ単位でピッチが変わります。

実はとても繊細な楽器なのです。

それはつまり、指の抑える位置をスライドさせたりすることで、ピアノの様な区切られたクリアな音階ではなく、滑らかにドとレの間の無数の音を鳴らし続けながら、音階を自在に上下することができる、ということです。

 

 

人の声

そして、人間の声。

息を流し続ける限り声帯が震え続け、新たな音が鳴り続けます。

そして、その息の量や圧力を変えたり、骨格や筋肉の使い方を変えることによって、ボリュームや音色を一音の中で変えることができます。

 

また、音程も声帯の張り具合や息の量・勢いの差次第なので、二胡のように滑らかな無数の音を自在に上下できます。

つまり、弓と息という違いはあれど、二胡と似たような音の生まれ方なんですね。

 

ということで、音の生まれる仕組みや音程という観点から見ても、ピアノと比べれば二胡は人の声に近い構造をしている、ということがわかります。

 

 

二胡の声考察~なぜ、女性の声?~

 

さらにさらに、なぜ男性ではなく【女性の声】と比喩されるのか?という所も考察してみます。

 

これは私は音域が関係していると考えています。

 

二胡の通常使われる調やキーの設定として、最低音はレ(D)の音。

それよりも低い音は基本的に使わないのです。

 

あとはそれ以上の高音の音階を使っていきます。

およそ1.5オクターブくらいが基本的な使用音域ですね。

下のレ(D)から1オクターブ上のソ(G)やラ(A)あたりです。

 

また、楽曲として使われる頻度は別に置いておくとして、高音なら金切り声の様な高さにまで出そうと思えば出せます。

 

 

因みに「賽馬(競馬という意味)」という曲が高音部を面白く演奏に取り入れているのでぜひご覧ください!

 

モンゴルの草原を駆ける馬たちの疾走感ある雰囲気だったり、後半には馬の鳴き声をそのまま描写しているシーンもあります!

ピンポイントで見たい方は1:20あたりからどうぞ。

 

めちゃくちゃカッコいい曲ですよね!!!

先輩生徒さん達が演奏されているのを見て知った曲なのですが、指で弦をはじく奏法もあったり、あらゆる技術が詰まった曲だなと感じていまして、いつか私もこれを弾けるようになりたいのです…!!!

 

 

さて、閑話休題しまして。

 

この曲は二胡で馬の鳴き声を描写していますが、要は哺乳類の音に近い、ということですね。

 

そして最低音レ(D)からキンキンするくらいの高音までというこの音域。

男性というよりは女性の出しやすい音域です。

女声ソプラノというところでしょうか。

 

男声はどちらかというと奥深い低音が体の芯からじわ~んと響く、チェロやコントラバスという感じですよね。

 

こういった音域の観点から、【(男性も含めた)人の声】ではなく【女性の声】と表現されるのだと私は考えております。

だからこそ、人は二胡の音色に切なさや艶やかな色気、人が歌っているかのような息遣いを感じ、魅せられるのです。

 

 

 

…さて、今回はなんだか大学時代の論文を彷彿とさせる考察だらけのレポでしたがいかがでしたか?

個人的にはこういった分析、考察回も結構好きです(*´▽`*)

 

非言語で「何だか心地良い」「何故だか○○なように感じる」という感覚的な部分を「何故?」という視点を持って言語化して分析し、理解&納得することで、自分の知識として人生の血肉としていく。

それが、今度自分が表現をしていく時に引き出しから取り出して活用されることで、より豊かな表現へつながっていくと思うのです。

 

感覚的な部分を、頭や言葉を使わず、体と心でそのまま感じることも大切です。

そして同時に、非言語なものを敢えて言葉を尽くして考えて、頭でも吸収して、さらにそれを誰かに伝えられるようになることで、ようやく本当の意味で「腑に落ちた」と言えるのではないかなと思います。

 

ということで、少しでもこれを読んで下さったことで二胡の魅力や音楽の面白さを感じ取って頂けたら嬉しいなと思うのです(^-^)

それではまた!!

 


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